『江戸城の宮廷政治』読書中。
大坂夏の陣が終わって家康も死んだ後、
土井利勝に接近しようとしてうまくいかない黒田長政を、
p42
「惣別かようの才覚前々より上手にて候が、
今度は尾が見え候や、笑止に存じ候事」
(だいたいこのような策謀の得意なやつだったが、
今度はしっぽが見えたのだろうか。困ったものだ)
と忠興は書いている。
ちなみに「笑止」という言葉の意味をYahoo!辞書で検索、抜粋。
しょう‐し〔セウ‐〕【笑止】
[名・形動]《「勝事」からか》
1 ばかばかしいこと。おかしいこと。また、そのさま。
2 気の毒に思うこと。また、そのさま。
3 困っていること。また、そのさま。
4 恥ずかしく思うこと。また、そのさま。
どうしても(3)とか(2)じゃなくて(1)の意味に読めちゃうのは、
私の偏見だよねw
あ、でも、別の手紙で、
細川家と幕府とのパイプ役だった加々爪さん死亡への「扨々笑止千万」は、
やっぱり(3)だよなあ。
それから、藤堂高虎と堀直寄と脇坂安元が土井利勝と仲いいよ、という
忠利の手紙への返信での、
p93
「大炊殿事に候間、心に合点はめされ候はんずれども、
つれ悪しく候て、笑止に存ずる事」
(利勝殿のことだから、
心からかれらと仲よくしているというわけではないだろうが、
連れが悪く困ったことだと思う)
は、細川家とその3人が当時あまり親しくなかったみたいだから
(3)だろうなあと思いつつ、
強がってみたい気分だったら(2)や(1)もアリかもw
「笑止」って便利な言葉だw