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茶道美談』に出ていた話。

大意。
  大阪屋勘吉という骨董商に、長持5棹分の茶器鑑定依頼があった。
  勘吉が見てみると、無造作に保存されていた茶器の中に、
  織部由来の「はねつるべの香合」があった。

  「これは織部のはねつるべという香合ですが、
   よい物と知っていてこのように粗末にしているのですか、
   それとも知らずにこうしていたのですか?
   こちらのみ買い取らせていただきたく存じます。
   他の品はどうぞ他の方にお見せ下さい」

  勘吉は他の品には目もくれず、さらに念押しした。

  「この香合を売られるということでしたら、
   買い取らせていただきます。
   お返事を聞かせていただけますか?」

  持ち主はこの香合の価値がわからない人間だった。

  「もちろん、売るためにこうして見せているのだ」
  「では百金にてお願いいたします」

  勘吉は香合を買い取り、すぐさま堺に出向いて千金で売った。
  持ち主に正直に名器であると告げて買い取る点、
  勘吉は商売人には珍しい心映えの持ち主だった。

正直者でも、100金で買った道具を10倍の1000金で売るんだなー、
と思ったw
そういう値段の乱高下っぷりが
骨董商売の面白味なんだろうけど。
2010/11/15(月) その他の小話 COM(0)
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